ギターを始めた人の約9割が1年後には辞めているという調査結果を、アメリカの有名ギターメーカー「フェンダー社」のCEOが、2019年のインタビューのなかで語っています。
私も20歳の頃に挫折し、しっかりその9割の中に入り続けてきました。
しかも挫折の原因は、上達しなかったからではなく、チューニング(音あわせ)が出来なかったから。(笑)
しかしそこから40年たった60歳の時に再度チャレンジし、現在はギターの弾き語りを楽しめています。
死ぬほど頑張ったわけではありません。
チューニングも出来なかった私でさえ、着実にステップアップ出来る方法があったんです。
そこでこの記事では、私が挫折率9割の中から抜け出せた方法を、そこに至るまでの体験談もまじえてご紹介していきます。あなたの参考になれれば幸いです。
まさかギターの挫折率が9割だとは。。。
冒頭でもお伝えしましたが、私が初めてギターにチャレンジして挫折したのは、今から40年前の20歳の頃。
ギターは、当時(1980年代)から挫折しやすい楽器という雰囲気がありました。
フェンダー社が、ギター挫折率の調査結果を発表したのは、2019年ごろのCEOのインタビュー記事です。
私も当時、まさか9割もの人がギターに挫折しているとは知りませんから、かなり安易な気持ちでギターを購入しました。
「これで俺もモテるようになるぞ~。」といった、浅〜い考えでスタートしたのでした。
あえなく9割のギター挫折組に
モテたいという願望は強かったものの、楽器屋に行ってギターを買うのはちょっと恥ずかしいという気持ちがありました。
いま考えると何が恥ずかしかったのか分かりません。(笑)
そういう訳で、雑誌に載っていた1万2千円ほどのギター初心者セットを購入。
ギター本体はもちろん、初心者が始めるのに必要なものはだいたい付いていたので、意気揚々とスタートしました。
ところが。
どうやってもチューニング(音合わせ)が出来ません。
ギター初心者セットには、ちゃんとチューニングメーターが付いていました。
しかし何度やっても指定の音に合わすことが出来ず、そうこうしている間に弦が次々に切れていきました。
弦の交換も当然できませんから、そのままギターを放置。
数日は誰かに聞いて何とかしようと思っていましたが、日に日に気持ちは萎えていき、あえなく挫折となったのです。
チューニングと弦交換で挫折したので、ギターの音を聞くことはほとんどありませんでした。(笑)
現在ではギター挫折率は9割ではない?
フェンダー社のCEOがギター挫折率9割を語ったのは、2019年頃のインタビューですから、もしかしたら現在のギター挫折率はもう少し改善しているのかもしれません。
というのも、今ではネット検索やユーチューブ動画があるからです。
実際に私も、最初の挫折から40年経った60歳で、ユーチューブ動画を見てチューニングと弦交換ができるようになりました。
弾くほうも、このままユーチューブがあれば、あっという間に弾けるようになるだろうと思いました。
ところがそこは甘くありませんでした。
ユーチューブ動画はとても分かりやすく教えてくれます。
しかし2週間やっても3週間やっても、ギターの「コード」が押さえられないのです。
コードというのは、いくつかの音が合わさった和音のことで、ギターの弾き語りをする際に重宝します。
ただいくつかの音を合わせるので、指3~4本で同時に弦を押さえることが多々あります。
これがまったく出来ず、出来る気もせず、またもや徐々にギターから距離を置くことになってしまいました。
ギター挫折率9割の1人だった私が弾けるようになった方法
またしてもギターに挫折し、完全にあきらめていた私でしたが、ある日フェイスブックでつながっている友人からメッセージと動画がきました。
ちょうど彼も3か月前からギターを始めていて、少し弾けるようになってきたから見て欲しいと言うのです。
私としては、「初めてでこんな短期間で弾けたら私も挫折してませんよ。」という気持ちで送られてきた動画を見てみました。
すると驚くことに、ゆっくりのテンポではありますが、しっかりコードを押さえて弾き語りが出来ている彼の姿がありました。
とても動揺しましたし、嫉妬や悔しさがうずまいてモヤモヤ。
でも冷静に考えてみれば、彼から連絡が無ければこのままギター挫折が決定的な状況です。
ここは変なプライドを捨てて、彼がどこでギターを習っているのか、どんな練習をしているのか、思い切って聞いてみることにしました。
するとこころよく自分の使っているギター教材を教えてくれたのです。
あれだけ弾けるのは、よほど教えるのがうまい先生のギター教室に通っていると思っていました。
ところが彼はギター教室には通っておらず、使っているのは以下のギター教材でした。
彼が短期間で上達できたのは、この自宅でおこなうDVD付きギター教材。
「う〜ん、ピンとこないな」というのが率直な感想でした。
しかも価格が3万2千円ほどと高く、動画内の講師も知らない方。
怪しい感じもしたので、やっぱりやめておこうと思いました。
でも。
よくよく自分の状態を考えると、他に手段はなく挫折寸前。
本当に彼のように、弾き語り出来るようになるなら高くないかもしれません。
振り込め詐欺と比べれば、大金でもない。(笑)
もう60歳を過ぎてるんだし、元気なうちにやったほうがいいと思い直し、思い切って購入することにしました。
注文した2日後に到着。
すこしドキドキしながら開封。
まずは同封されていた「教材を120%活用する方法」という紙を読んでみました。
それによると講師の古川さんから、毎日アドバイスやギターについての楽しいメールが届くようです。
毎日背中を押してくれるのは、意志の弱い私にはありがたいかもしれません。
そして念の為、教材がすべて入っているかを確認。
このギター講座は、DVD版とオンライン版(スマホやタブレット向け)があり、どちらかを選べます。
私はどちらか決めきれず、両方をお願いしました。
私は両方を頼んだので3,000円アップになりました。
オンライン版のみを選択した場合は、DVD版よりも3,000円安くなるそうです。
実際に使ってみると、オンライン版だけで良かったかも。(笑)と感じました。
ではさっそくレッスンを開始。
この方が講師の古川忠義さんです。
声も話し方もおだやかなので、けっこう集中しやすいです。
1レッスンあたりの動画の長さは、5分~10分ほどとなっています。
あまり時間が取れない時でも、1レッスン10分以内なら続けれそう。
オンライン版の場合は、1つのレッスンを終えると「レッスン完了」のボタンを押すことができます。
自分の進み具合が、一目で分かるのでとても便利。
レッスン完了ボタンは解除もできます。
もう一度やりたい場合でも、すぐに見れます。
一段一段のぼっていることを実感できるので、無理にやる気を出さなくても続けることが出来ています。
私は4日目で、レッスン4にすすみました。
ここで驚いたのが、指1本だけ使ってコードを弾くレッスンでした。
コードに関しては、分かりやすい初心者向けのユーチューブ動画を見ても、同時に3〜4つの指で押さえたりがまったく出来ませんでした。
さすがに2週間も同じコード練習をやってて、まともに音が出ないと心が折れてきます。いや折れました。
それが講師の古川さんには分かっているのか、まずは完璧な形でなくても、指1本で押さえることから始めます。
弦をはじくほうの右手も、1弦~3弦までしか弾きません。
それが出来るようになったら、もう1本指を追加していくというレッスン方法です。
もちろん通常2〜4本で弾くはずのコードを、指1本だけ、弾く弦も1~3弦だけで弾くので、音の豊かさは落ちます。
しかし指1本でも、「あ、コードが弾けてる!これらのコードを組み合わせたら弾き語りになるんだ!」と感じることができて、かなり楽しくなってきました。
そしてレッスン4で覚えた4つのコードを使って、いよいよ弾き語りです。
右手はまだ、シンプルに「ジャーン、ジャーン」と上から下に弾くだけ。
でも楽しいんです。
ここまでこの講座を始めてたったの5日。
かなりぎこちないものの、自分の歌とギターの音が重なったとき、鳥肌が立ちます。