この記事では、ギター初心者の方がアコースティックギターを購入する際に、いくらぐらいのものが最適なのかを、私の体験談をまじえてご紹介していきます。
初心者でも高額ギターを買うべき?
ギターに限らず、初心者であっても、いや初心者だからこそ、高くても質の良いものを購入したほうがいいという意見があります。
確かにギターでも、3万円より10万円台、10万円台より20万円台になるほど、弾きやすくて音質も良くなっていく傾向があります。
しかしあくまでも傾向であって、音質の良し悪しは、買う方の音の好みにかなり左右されます。
店員さんがどんなに20万円のギターのほうが音がいいと言って勧めてきても、自分的には3万円のギターのほうがいい音に感じたことはありました。
購入後にそのギターを使うのはあなたなので、自分の好みを優先させたほうが悔いが残らないかと思います。
実際3万円以下のアコギってどうなの?
私の個人的な意見ですが、初めてのギター(アコギ)は3万円どころか、1万円台でまったく問題ないと感じています。
なぜなら最近の1万円台のギターは、30~40年前とは比べ物にならないほど良くなっているからです。
確かに30~40年前に買った私の1万円のアコギは、ボディのトップがどんどん膨らんでいき、ブリッジ部分もはがれてきました。
基本的に弦の引っ張る強さにギターが負けていて、弦高(弦の下~フレットの上までの隙間)みるみるうちに上がっていきました。
ギターが弾ける方でも、「このギターすごく弾きにくい!いや弾けん!」と言っていたので、相当ひどかったと思います。
ところが最近の1万円台のギター(アコギ)は違います。
作りも音もかなりしっかりしているのです。
おそらく昔と違って、SNSや口コミ機能がある影響で下手なものを出せなくなってきたのかもしれませんね。(笑)
1万円台でも充分使えるギターのブランドをあげますと、
・PLAYTECH(プレイテック)
・LEGEND(レジェンド)
・RECORDING KING ( レコーディングキング )
あたりになりますので、参考にしていただければと思います。
ギターの購入価格よりも大事なこと
初めてのギターの購入に関して、私個人の意見としては、1万円代のギターで充分とお伝えしました。
ただここからちょっとオマケで、ギターの購入価格よりも大切なことをお伝えしたいなと思います。
もしよろしければ、もう少しお付き合いいただければ幸いです。
それでは早速お伝えしますが、ギターの購入価格より大事なことというのは、
「どこでどのようにギターを習うか」
です。
いくらいいギターを手に入れても、上達を感じれない期間が1・2ヶ月も続くと、ほとんどの方が挫折します。
挫折してしまえば、いいギターをいくらお買い得に手に入れていても意味が無くなります。
そしてギターはあらゆる楽器の中でも挫折率が高く、ギターを始めた1年後には、9割の人が辞めているというフェンダー社のデータは有名です。
だからこそ、「どこでどのように習うのか」が重要になってくるのです。
私はギターに2回挫折しました。
じつは私は、今から40年前の20歳の頃に、一度ギターに挫折しています。
雑誌の通販で1万円台のギター初心者セットを買い、ギター教本も付いていたので独学でやり始めました。
しかしチューニングが出来ず。。。
購入した初心者セットには、ギターチューナーも付属していたのですが、右へ左へ振り切れるばかりでまったく合いません。
最近のようなクリップ式ではなかったせいもありますが、そもそも私の使い方が違っていたのかも。
とにかくそうこうしている間に、弦が1本2本と切れていき、弦交換はもちろん出来ず、ほぼ音を鳴らすことなく挫折となりました。
あれから40年の月日が流れ、やっぱりギターが弾けるようになりたいという気持ちが蘇ってきたキッカケはユーチューブの存在です。
30年40年前には無かったユーチューブ動画を見れば、チューニングのやり方や弦交換、そして何よりギターが弾けるのではないかと思ったのです。
ユーチューブ動画は素晴らしい。でも。
そして想像通り、ユーチューブ動画を見ることで、ギターのチューニングも弦交換も出来るようになりました。
このまま初心者向け動画を見ていけば、ついにギターも弾けるようになってしまうんだなと思っていました。
しかし。
とても分かりやすいギター初心者向け動画を見てやっているのに、いつまで経ってもギターの「コード」を押さえられず、音にならないのです。
指3~4本同時に押さえて音を鳴らすなんて、ホントにみんなやってるの?と思いました。
それでも諦めきれずに2週間3週間と続けましたが状況は変わらず、次第にギターにさわる日が減っていきました。
また挫折してしまうのか。
最初にギターに挫折してから40年。
せっかくチューニングと弦交換が出来るようになったのに、結局弾けないなら意味無かったなと思いました。
しばらくギターのことは考えないようにしていましたが、以前から仲良くしていたフェイスブックつながりの友人からメッセージが。
なんと彼も3ヶ月前からギターを始めたらしく、結構弾き語りが出来るようになってきたと言うのです。
私と違って、彼は人生はじめてのギターです。
「いやいや口でなんとでも言えるからね〜。」
と思っていたところ、彼から弾き語りしている動画が送られてきました。
「マジか。」
もちろん初心者というのは分かりますが、私よりはるかにちゃんとコードを押さえられています。
コードチェンジもスムーズ。
正直悔しかったです。でも考え方を変えれば、チャンスなのかも。
意味のないプライドは捨てて、彼にどこで習っているのか聞いてみることにしました。
すると彼は、弾けるようになってきたことがうれしくて、調子に乗って弾き語り動画を送ったことを詫びてくれて、さらに自分の使っているギター教材を教えてくれたのです。
あれだけ弾けるのは、よほど教えるのが上手い先生がいるギター教室に通っていると思っていました。
ところが彼の使っているギター教材は次のようなものでした。
彼がみるみる上達したのは、ギター教室に通っているからではなく、自宅でおこなうDVD付きのギター教材によるものでした。
レッスン動画は、スマホやタブレットで見れる「オンライン版」と「DVD版」のどちらか、または両方を選べます。
しかし価格が3万2千円ほどと高く、講師も知らない方ですし、怪しい感じがぬぐえませんでした。
とりあえずやめておこうと思いました。
でもかと言って他に手段があるわけでもなく、挫折寸前。
価格が高いとは言え、人生がかたむくほど高いわけではありません。
それより「彼のように弾き語り出来るようになれるのなら格安だ。」と自分に言い聞かせ購入することにしました。
難しすぎることからやると難しい。
思い切って注文した2日後には届き、すこしドキドキしながら開封。
同封されていた紙を読んでみると、講師の古川さんから毎日アドバイスやギターについての楽しいメールが届くと書いてあります。
毎日背中を押してくれるのは、私にとってはありがたいかも。
そして教材がすべて入っているかを確認します。
このギター講座は、DVD版とオンライン版(スマホやタブレット向け)があり、どちらかを選べます。
私はどちらか決めきれず、両方をお願いしました。
私は両方を頼んだので3,000円アップになりました。
オンライン版のみを選択した場合は、DVD版よりも3,000円安くなるそうです。
そしてさっそくレッスンを開始。
この方が講師の古川忠義さんです。声も話し方もとてもおだやかで、私としては集中しやすいです。
1レッスン動画あたり約5分~10分ほどとなっています。
あまり時間が取れない時でも、1レッスン10分以内なら続けやすそう。
オンライン版の場合は、1つのレッスンを終えると「レッスン完了」のボタンを押すことができます。
自分の進み具合が一目で分かるので便利そうです。
レッスン完了ボタンは解除もでき、もう一度やりたい場合、何度でも見ることができます。
一段一段のぼっていることを実感できるので、けっこう毎日やる気が続いています。
私は4日目で、レッスン4にすすみました。
ここで驚いたのが、指1本で4つのコードを弾くレッスンでした。
チューニングと弦交換は、私でもユーチューブ動画を見ることでなんとかできました。
しかしコードに関しては、分かりやすい初心者向けのユーチューブ動画を見ても、同時に3つの指で押さえることがまったく出来ませんでした。
さすがに2週間も同じコード練習をやってて、まともに音が出ないと心が折れてきます。いや折れました。
それが古川先生には分かっているのか、まずは完璧な形でなくても、指1本で押さえることから始めます。
弦をはじくほうの右手も、1弦~3弦までしか弾きません。
それが出来るようになったら、次の指を追加していくというレッスンになっていたんです。
もちろん通常2本、3本で弾くはずのコードを、指1本だけ、弾く弦も1~3弦だけで弾くので、音の豊かさは落ちます。
しかし指1本でも、「あ、コードが弾けてる!これらのコードを組み合わせたら弾き語りになるんだ!」と感じることができて、かなり興奮している自分がいました。
そしてレッスン4で覚えた4つのコードを使って、いよいよ弾き語りです。
右手はまだ、シンプルに「ジャーン、ジャーン」と上から下に弾くだけ。
でも楽しいんです。「弾けてる!」と口に出してしまいます。
ここまでこの講座を始めてたったの5日。
かなりぎこちないものの、自分の歌とギターの音が重なったとき、鳥肌が立ちました。