今から40年前、20歳の頃に、私はギターが弾けるようになりたくてチャレンジしました。
当時ギターは、プロでも独学でやってきたという方が多かったため、私も通販の教則本付きギター初心者セットでスタート。
しかしチューニング（弦の音合わせ）が出来ず、そのうち弦も切れていき、弦を交換することも出来ず、ほとんど弾かないまま挫折しました。（笑）
しかし60歳になったのを機に、やっぱりギターを弾けるようになりたくて再挑戦。
40年前には無かったユーチューブ動画のおかげで、チューニングも弦交換もできるようになりました。
そしてようやく弾き語りにチャレンジ。
ユーチューブには、ギター初心者向け動画もたくさんあるので、余裕余裕と思っていたらまさかの挫折。
ギターの「コード」が全然押さえられなかったのです。
「やっぱりギターは難しすぎる。」と本気で思いました。
しかしあることがキッカケで、なんとか立ちなおり、そこから１年以上つたないながらも弾き語りを楽しめています。
そこでこの記事では、おもに初心者の方へ、私がギター挫折状態から脱した方法をご紹介していきます。参考にしていただけたら幸いです。
ギターが無理ゲーだと言われる一般的な３つの理由
まずはギターが難しいと言われる一般的な理由を３つご紹介。
❶コードを押さえるのが難しい
コードというのは２～３つ以上の音が重なったもの（和音）のことで、滅多に使わないものまで含めると100以上あります。
ただ４～５つほど覚えるだけで、簡単な弾き語りができてしまうとても便利なものです。
しかし初心者にとっては、比較的簡単と言われているコードでさえ、「ホントにこの形で押さえるの？」と言いたくなるほどの衝撃があります。（笑）
➋左手と右手で別の動きをするのが難しい
ギターでは、左手で弦を押さえて音程を作り、右手で弦をはじいて音を出します。（左用ギターは逆になります）
左手と右手で違う動きを、時に同時に、時にずらしたタイミングでおこなう訳ですから、慣れるまではかなり難しいと感じます。
❸上達への道筋が描けない
プロのギタリストの中にも、ずっと独学でやってきたという方は多いです。
しかし要領が良くて飲み込みの速い人でも、最初の３か月くらいはただ指先が痛いだけで、音にならない日々が続いたりします。
そして多くの人（私も）は、この期間に挫折します。
プロュージシャンになった人でも、ギターを始めた当時は弾けなさすぎて、「最初の１年はずっとギターを布で磨いていた。」というのを聞いたことがあります。（笑）
私がギターは難しすぎると思った点
私が20歳の時に挫折したのは、チューニングと弦交換が出来なかったことであることは先にお伝えしました。
ただそれらはユーチューブ動画のおかげで、60歳の現在は出来るようになりました。
しかしその後、ユーチューブを見てもまったく出来ずに挫折したのが、「コードが押さえること」でした。
コードというのは、ギター弾き語りの伴奏などに便利な、2〜3つ以上の音が重なって響く「和音」のこと。
難易度が高く挫折する人が多いと言われるのは、「Fコード」や「B♭コード」です。
しかし私は比較的簡単と言われる「Cコード」や「Dコード」すらまったく押さえることが出来ませんでした。
私がギター挫折状態から脱した方法
40年ぶりにギターに再チャレンジしたのに、またもや挫折してしまうのかと頭によぎり始めていた時、以前から交流のあったフェイスブック友達からメッセージが来ていました。
彼もたまたま３ヶ月前からギターを始めていたのですが、弾き語りが少し出来てきたからと、動画で送ってくれたのです。
彼はギター再チャレンジではなく、初めてだったので、私としては「まあギターはそんなに甘くないですよね〜。」的な目線で動画を見ました。
ところがかなりしっかりとした弾き語りになっていたのです。
いくつかのコードを押さえて、ちゃんと音も出ています。
正直プライドが邪魔して、彼の弾き語りのアラ探しをしている自分に気づいて、より一層落ち込みました。（笑）
でも考えようによってはチャンスではないかと思い直し、彼と連絡を取ることに。
20歳の頃に一度挫折して、40年の現在ユーチューブもあるのに、また挫折しそうだと素直に伝えました。
すると彼は、弾けるようになってきたことがうれしくて、調子に乗って弾き語り動画を送ったことを詫びてくれて、さらに自分の使っているギター教材を教えてくれたのです。
あれだけ弾けるのは、よほど教えるのが上手い先生がいるギター教室に通っていると思っていました。
ところが彼の使っているギター教材は次のようなものでした。
フェイスブック友達がみるみる上達したのは、ギター教室に通っているからではなく、自宅でおこなうDVD付きのギター教材によるものでした。
しかし価格が３万２千円ほどと高く、講師も知らない方ですし、怪しい感じがぬぐえませんでした。
とりあえずやめておこうと思いました。
でもかと言って他に手段があるわけでもなく、挫折寸前。
価格が高いとは言え、人生がかたむくほど高いわけではありません。
それより「彼のように弾き語り出来るようになれるのなら格安だ。」と自分に言い聞かせ購入することにしました。
難しすぎることからやると難しい。
思い切って注文した２日後には届き、すこしドキドキしながら開封。
同封されていた紙を読んでみると、講師の古川さんから毎日アドバイスやギターについての楽しいメールが届くと書いてあります。
毎日背中を押してくれるのは、私にとってはありがたいかも。
そして教材がすべて入っているかを確認します。
このギター講座は、DVD版とオンライン版（スマホやタブレット向け）があり、どちらかを選べます。
私はどちらか決めきれず、両方をお願いしました。
私は両方を頼んだので3,000円アップになりました。
オンライン版のみを選択した場合は、DVD版よりも3,000円安くなるそうです。
そしてさっそくレッスンを開始。
この方が講師の古川忠義さんです。声も話し方もとてもおだやかで、私としては集中しやすいです。
１レッスン動画あたり約５分～10分ほどとなっています。
あまり時間が取れない時でも、１レッスン10分以内なら続けやすそう。
オンライン版の場合は、１つのレッスンを終えると「レッスン完了」のボタンを押すことができます。
自分の進み具合が一目で分かるので便利そうです。
レッスン完了ボタンは解除もでき、もう一度やりたい場合、何度でも見ることができます。
一段一段のぼっていることを実感できるので、けっこう毎日やる気が続いています。
私は４日目で、レッスン４にすすみました。
ここで驚いたのが、指１本で４つのコードを弾くレッスンでした。
チューニングと弦交換は、私でもユーチューブ動画を見ることでなんとかできました。
しかしコードに関しては、分かりやすい初心者向けのユーチューブ動画を見ても、同時に３つの指で押さえることがまったく出来ませんでした。
さすがに２週間も同じコード練習をやってて、まともに音が出ないと心が折れてきます。いや折れました。
それが古川先生には分かっているのか、まずは完璧な形でなくても、指１本で押さえることから始めます。
弦をはじくほうの右手も、１弦～３弦までしか弾きません。
それが出来るようになったら、次の指を追加していくというレッスンになっていたんです。
もちろん通常２本、３本で弾くはずのコードを、指１本だけ、弾く弦も１～３弦だけで弾くので、音の豊かさは落ちます。
しかし指１本でも、「あ、コードが弾けてる！これらのコードを組み合わせたら弾き語りになるんだ！」と感じることができて、かなり興奮している自分がいました。
そしてレッスン４で覚えた４つのコードを使って、いよいよ弾き語りです。
右手はまだ、シンプルに「ジャーン、ジャーン」と上から下に弾くだけ。
でも楽しいんです。「弾けてる！」と口に出してしまいます。
ここまでこの講座を始めてたったの５日。
かなりぎこちないものの、自分の歌とギターの音が重なったとき、鳥肌が立ちました。
